星とは、宇宙に存在する輝く天体です。夜空にはたくさんの星が見えますが、周りの明るさや目の良さで見える星の量は変わってきます。街中で天体観察をするときに見える星はどのくらいの明るさなのか?そして大きさも異なります。ここでは、星の明るさや大きさを見分ける方法について説明していきます。
星の明るさ
星の明るさは「等級」という単位で表されます。
等級は、古代ギリシャ時代から存在する「ヒッパルコスの星表」という星のカタログでその言葉が登場しました。
人の目で見えるギリギリの星の明るさを6等級とし、
そこから、明るさが約2.5倍上がるごとに5等級、4等級、3等級と増えていきます。
なので5等級から1等級までは、
2.5×2.5×2.5×2.5×2.5=約100倍
とうい計算になり、5等級から1等級の差は約100倍の明るさになります。
ちなみに、1等級よりも明るい星は、マイナス等級で示されます。
満月時の月の明るさはマイナス12.7等級です。まぶしい!
等級について
等級は観測条件によっても異なります。例えば、空の明るさや天体の高度などが異なると、同じ星でも等級が異なる場合があります。そのため、同じ星でも異なる等級が与えられることがありますが、これを「視等級」と呼びます。一方、地球からの距離が等しい状態で比較する場合には、「絶対等級」という値が用いられます。
明るい街中から見る等級の限界は2~3等星程度で光害も日本ではなかなか見るのは難しいですね。
星の大きさ
星の大きさについて説明します。星の大きさは「視直径」という単位で表されます。視直径とは、地球から見たときの星の見かけの大きさを表す値で、角度の単位で表されます。一般的には、1度は60分、1分は60秒という単位で表されます。例えば、満月の視直径は約30分で、太陽の視直径は約30分から32分程度です。
見え方
視直径は、星の大きさや距離、地球からの見え方などによって変化します。例えば、同じ星でも、地球からの距離が遠い場合には小さく見えます。また、星の大きさによっても異なります。大きな星ほど、見かけの大きさが大きくなります。
観察方法
星の明るさや大きさを見分けるには、等級や視直径という単位を理解し、観測条件や星の性質に注意して観察することが必要です。具体的な観察方法としては、以下のようなものがあります。
明るさ比べ
明るさの比較は、目を慣らすことが大切です。明るさの違いがあまりにも大きい場合はすぐにわかりますが、同じ等級の星でも微妙な違いがある場合は、しばらく観察して目を慣らしてから比較すると良いでしょう。また、同じ等級の星でも、空の明るさや天体の高度によっては明るさが異なる場合があるので、観測条件にも注意が必要です。
視直径
視直径の比較は、星の見かけの大きさを比較することで行います。ただし、視直径は角度の単位で表されるため、直接的には観測できません。そのため、実際の大きさが分かっている星や、月や太陽などの比較対象を使って、見かけの大きさを比較することが一般的です。また、望遠鏡を使って観察することで、星の詳細な観察が可能になります。
ちなみに、月はマイナス12.7等星です
観測装置について
星の明るさや大きさを比較する際には、観測目的に合わせて適切な観測装置を選ぶことが大切です。例えば、星の明るさを比較する場合には、目視観測でも十分な場合がありますが、詳細な観測を行う場合には、望遠鏡や写真撮影装置などを使って観測する必要があります。また、星の大きさを比較する場合には、高倍率の望遠鏡を使うことで、より詳細な観察が可能になります。
【まとめ】
以上のように、星の明るさや大きさを見分ける方法には、等級や視直径という単位を理解し、観察条件や観測装置に注意して観察することが必要です。また、目を慣らすことや、比較対象を使うことで、より正確な観測が可能になります。星の観察は、自然に囲まれた空間で行うことができる貴重な体験です。ぜひ、機会があれば星を観察してみてください。
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