宮城県は、太平洋に面した海岸線から奥羽山脈に至るまで多彩な地形を有し、都市の利便性と自然の静けさが共存する地域です。この地理的特性により、星空観察に適したスポットが点在しています。
仙台市内では、泉ヶ岳が手軽にアクセスできる星空観察地として知られ、標高約1,172メートルからの眺望は、都市の明かりを背に広がる星空を楽しむことができます。また、南三陸町の神割崎や田束山では、海と山の自然が織りなす風景の中で、満天の星を観察することが可能です。
蔵王連峰では、標高1,100メートルの展望台から星空と仙台の夜景を一望できる「空中さんぽ de 星空さんぽ」などのイベントも開催されており、宮城県は星空観察の魅力にあふれた地域です。
今回は、宮城県の中でも最大限星空を楽しむことができる場所TOP3をご紹介します。
宮城県で星が見える場所
今回は、宮城県で星がきれいに見える場所をいくつかご紹介し、自然と触れ合いながら楽しめる場所をご紹介します。
①広がる満天の星空『泉ケ岳』

泉ケ岳(いずみがたけ)は、宮城県仙台市泉区に位置する標高1,172メートルの山で、四季折々の自然を楽しめるスポットとして知られています。特に夜間は、街の明かりから離れた高地ならではの美しい星空を観察することができます。周辺にはキャンプ場や登山道が整備されており、自然と触れ合いながら星空観察を楽しむことができます。
泉ケ岳は、仙台市中心部から車で約1時間とアクセスが良好でありながら、街の明かりが届きにくい高地に位置しているため、星空観察に適した環境が整っています。特に晴れた夜には、満天の星空を楽しむことができます。
泉ケ岳へのアクセス【仙台市から1時間】
住所:〒981-3225 宮城県仙台市泉区福岡岳山
アクセス方法:
車の場合:東北自動車道「泉IC」から国道457号線を経由し、約40分
公共交通機関の場合:仙台市地下鉄南北線「泉中央駅」から宮城交通バス「泉岳自然ふれあい館行き」に乗車し、終点下車(約50分)
泉ケ岳周辺では、星空観察を楽しむことができます。特に、月明かりの少ない新月の夜や、空気が澄んだ冬季には、天の川や流星群などの天体現象を観察することができます。また、泉ケ岳のふもとにある根白石地区では、空が広く開けており、カジュアルに天体観測を楽しむことができます。
泉ケ岳は、仙台市中心部からのアクセスが良好でありながら、豊かな自然と美しい星空を楽しむことができるスポットです。アウトドア活動と星空観察を組み合わせた、充実した時間を過ごすことができます。自然の中でリフレッシュしたい方や、星空に癒されたい方にぜひ訪れていただきたい場所です。
②宇宙を身近に!『仙台市天文台』

仙台市天文台は、1955年に開台し、2008年に現在の錦ケ丘に移転しました。「宇宙を身近に」をテーマに、展示室、プラネタリウム、観測施設などを備え、子どもから大人まで楽しめる施設です。2023年にはプラネタリウムがリニューアルされ、最新の映像技術を導入しています。
口径1.3mの反射望遠鏡「ひとみ望遠鏡」は、東北最大級の望遠鏡で、17等星まで観測可能です。毎週土曜日の夜には、晴天時に「サタ☆スタ 天体観望会」が開催され、季節ごとの天体を観察することができます。
仙台市天文台へのアクセス【仙台駅から30分】
住所:〒989-3123 宮城県仙台市青葉区錦ケ丘9丁目29−32
アクセス方法:
車の場合:東北自動車道「仙台宮城IC」から国道48号線経由で約10分
公共交通機関の場合:JR仙山線「愛子駅」下車、愛子観光バス「錦ケ丘」行きで約10分、「錦ケ丘七丁目北・天文台入口」下車、徒歩5分
仙台駅西口「63番」停留所からタケヤ交通「秋保・川崎 仙台西部ライナー」で「仙台市天文台」下車、徒歩すぐ(開館日のみ停車)
2023年春にリニューアルされたプラネタリウムは、直径25mのドームに最新の光学式投映機「ケイロンⅢ」とデジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を融合したハイブリッド・プラネタリウムです。これにより、約1億個の微恒星で再現された美しい星空と高精細なデジタル映像を楽しむことができます。
仙台市天文台では、天候が良ければ昼間の太陽観察や夜間の天体観望会が行われます。特に「サタ☆スタ 天体観望会」では、スタッフの解説を聞きながら、ひとみ望遠鏡を使って星や惑星を観察できます。また、展示室では天文に関する様々な情報や模型が展示されており、宇宙への理解を深めることができます。
③温泉地と星の湯煙観察『星灯りの宿まほろば』
「星灯りの宿 まほろば」は、宮城県蔵王町・遠刈田温泉の高台に位置する、全室離れ形式の京風和旅館です。各客室には源泉かけ流しの露天風呂が備えられており、プライベートな空間で温泉と星空を楽しむことができます。宿の名前の通り、星空観賞が大きな魅力の一つです。
遠刈田温泉の高台に位置しており、周囲の光が少ないため、晴れた夜には天の川や流星群など、肉眼でも多くの星を観察できます。客室の露天風呂や庭園から、ゆったりと星空を眺めることができます。
星灯りの宿まほろばへのアクセス【仙台市から1時間】
住所:〒989-0916 宮城県刈田郡蔵王町蔵王町遠刈田温泉字新地東裏山39−294
アクセス方法:
車の場合:東北自動車道「村田IC」または「白石IC」から約25分
公共交通機関の場合:JR東北新幹線「白石蔵王駅」から遠刈田温泉行きバスで約40分、「遠刈田温泉」バス停下車、徒歩約5分
仙台駅前34番バス乗り場から遠刈田温泉行き高速バスで約70分、「遠刈田温泉」バス停下車、徒歩約5分
部屋に付属の露天風呂からは満天の星空を楽しむことができます。星灯りの宿まほろばのある遠刈田温泉は、開湯400年以上の歴史を持つ温泉地で、標高約330mに位置しています。周囲を蔵王連峰の山々に囲まれ、自然豊かな環境が広がっています。温泉街には、旅館やホテル、日帰り温泉施設、飲食店などが点在し、観光客に親しまれています。星灯りの宿まほろばも含め、遠刈田温泉は、自然豊かな環境と温泉、星空観賞が楽しめる魅力的な温泉地です。
まとめ
宮城県は、都市の近郊にありながらも、自然豊かな環境が広がり、星空観察に適したスポットが数多く存在します。仙台市天文台では、口径1.3メートルの「ひとみ望遠鏡」を用いた天体観望会が毎週土曜日に開催され、専門スタッフの解説とともに季節の天体を観察することができます。
また、仙台ロイヤルパークホテルでは、星のソムリエ®が案内する「宙(ソラ)ネタリウム」が毎週末に実施され、宿泊者は無料で参加可能です。
蔵王エコーライン周辺では、標高の高さと澄んだ空気により、星空観察に最適な条件が整っており、特に冬季には美しい星空が広がります。
これらのスポットやイベントを通じて、宮城県の星空の魅力を存分に体験してみてはいかがでしょうか。
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