月が満ち欠けする理由を知っていますか?
昔使われていたの旧暦では今と違って月で一ヶ月を決めていました。
新月から始まり満月になりまた欠けて新月になる様子には名前がついていますので、
今回は月の満ち欠けはなぜ起こるかと満ち欠けについた名前をご紹介します!
月は太ったり痩せたりする?!月の満ち欠けの理由
月の満ち欠けは、月が地球の周りを回りつつ、同時に地球と共に太陽の周りも回っているために起こります。
月自体は光を発していませんが、太陽の光を反射して私たちに見える形で光っています。
月が地球の周りを一周する際、その位置によって太陽からの光の当たり方が変わります。
地球と太陽との間に月が来ると、月の裏側が太陽に照らされ、私たちから見ると月は暗く見えます(新月)。
逆に、地球から見て月が太陽の反対側にある時は、月の表面が太陽の光を全面的に受けるため、 完全に明るく見えます(満月)
月が新月から満月へと変わる過程では、わずかに見える月の部分が徐々に大きくなります(月が「太って」いくように見える)
これを「右側が明るくなる」と表現します。満月から新月へと移行する際には、 見える部分が徐々に小さくなります(月が「痩せて」いくように見える)。これを「左側が暗くなる」と表現します。
このように月の見え方が変わる現象が「満ち欠け」と呼ばれ、 これは月の位置変動による太陽光の当たり方の違いによって生じます。
月の満ち欠けの理由①【太陽の方向】
月の満ち欠けは、月が地球の周りを回るときに太陽との位置が変わるために起こります。
まず地球から見て、月がどこにあるかによって太陽の光の反射の仕方が変わります。
そのため、月の形が見える部分が増えたり減ったりします。
この現象が、月の満ち欠けとして観察されるわけです。
月の満ち欠けの理由②【月の公転】
月は約29.5日かけて地球の周りを一周します。
この公転周期が、月の満ち欠けの周期と一致しています。
月が地球の周りを回る過程で、太陽に照らされる面の地球から見える割合が変わります。
月の公転によって、新月から満月、満月から新月へと見える月の形が変わります。
旧暦は月を見て一ヶ月を決めていた!【月の満ち欠けの呼び方・名前】
昔の人々は月の満ち欠けを見て月日を数えていました。
新月が見える日を月の1日目とし、次の新月が見えるまでを1ヶ月としていました。
この方法は「太陰暦」と呼ばれ、約29.5日の周期で月が巡っていました。
太陰暦は、月の満ち欠けに基づいているため、現在多く使われている太陽暦とは異なり、 月の見える時間やその形が日々変わります。これにより、同じ日付でも月の見え方が毎年異なることがあります。
また、月の満ち欠けの変化を指す別の言葉として「位相」という用語も使用されます。
これは、月が地球をどの位置で公転しているかによって、 太陽からの照明の角度が変わるために見える形が変わることを表しています。
1日目|新月(しんげつ)
月の満ち欠けにおける新月の状態を「朔」(さく)とも呼びます。
朔は、月が地球と太陽の間に位置する時期を指し、このとき月の照らされていない側が地球に向いています。
そのため、夜空で月が見えなくなります。
この朔の状態が、約29.5日周期の月のサイクルの始まりを示しています。
地球から見て太陽と同じ方向に月があるため、太陽の光によって完全に隠れてしまうのです。
2日目|二日月(ふつかづき)
二日月(ふつかづき)とは、新月の次に現れる月の相で、とても細い月の形をしています。
この時期には、太陽に照らされた月の一部がわずかに地球から見える状態になります。
月齢約2日のこの時期の月は、その形状が非常に細いため、夕方の低い空でしか短時間観察できません。
二日月は、新たな月のサイクルの始まりを示し、これから満ちていく月の初期段階を表しています。
この時期の月は、まだ小さく、ほんのりと光る姿が新しい始まりと成長の象徴とされています。
3日目|三日月(みかづき)
三日月(みかづき)は、新月の後の初期段階で見られる月の形で、わずかに太陽の光を反射して見えます。
この月の輪郭は非常に細く、弓のような形をしています。
日本では「みかづき」として特に親しまれ、新しい始まりや希望の象徴とされることが多いです。
この三日月は、主に夕方の西の空で観察することができます。
太陽が沈んだ後の空に、その繊細で美しい姿を浮かび上がらせることから、 多くの文化や文学で詩的なイメージとして描かれています。
7日目|上弦の月(じょうげんのつき)〜半月
上弦の月(じょうげんのつき)は、月のサイクルの中で、半月から満月までの間のことを呼びます。
月の右半分が太陽に照らされて半円形に見える状態です。この時、月と太陽は地球から見て約90度の角度に位置します。
この配置により、月の照らされた半分が明るく見え、視認性が高まります。
上弦の月は、夜の初めから真夜中頃まで観察することが可能です。
この時期の月は、成長していく過程にあり、満月に向かって徐々に大きくなる過程の中間点を示しています。
13日目|十三夜月(じゅうさんやづき)
十三夜月(じゅうさんやづき)は、月齢13日目に見られる月の相で、 まだ完全な円形にはなっていません。
日本の伝統においては、この日の月は特に美しいとされ、十三夜見という観月の行事が行われることがあります。
この習慣は、月の美しさを愛でる日本の文化の一部として受け継がれています。
十三夜月は、ほぼ満月の状態であるため、夜を通じて非常に明るく見えます。
14日目|小望月(こもちづき)
小望月(こもちづき)は、満月の前夜に見られる月の相で、ほぼ満月に近い形状をしています。
この名称は、月が完全な満月ではないものの、非常に満月に近い形をしていることから付けられました。
この時期の月は、夜空を非常に明るく照らし、その光は周囲を明るくするため、観察が特に容易になります。
小望月の夜は、天候が良ければ、月の表面の詳細をよりはっきりと観察でき、月のクレーターや海(月の暗い平原地帯)などの特徴を楽しむ絶好の機会となります。
15日目|満月(まんげつ)
満月(まんげつ)は、月が地球から見て太陽に完全に照らされている状態で、完全な円形をしています。
このとき、月と太陽は地球を挟んで正確に反対側に位置しています。
満月の夜は、月が非常に明るく輝いているため、その光が夜間の活動に影響を与えるほど強く、この明るさのために通常の星や他の天体の観測は避けられることが多いです。
またクレーターなどの観察は逆に難しいです。
満月は、多くの文化や伝統の中で特別な意味を持ち、満月の日にはさまざまな行事や祭りが行われます。
例えば、満月を祝う祭りや、満月の夜に特定の祈りや儀式を行う文化もあります。
16日目|十六夜月(いざよいづき)
十六夜月(いざよいづき)は、満月の翌日に見られる月で、満月からわずかに欠け始めた形状が特徴です。
十六夜とも呼ばれるこの位相ですが、この月の名前「いざよい」は、「移ろう」という意味を持ち、月が満ちてから欠け始める過程を表しています。
十六夜月のこの時期、月はまだほぼ満月に近い状態を保っているため、夜空で明るく輝きます。
特に夜が更けるにつれて、その美しさが際立ち、多くの人々にとって鑑賞の対象となります。
月のこのわずかな変化は自然のリズムを感じさせ、月の美しさをさらに引き立てるものです。
17日目|立待月(たちまちづき)
立待月(たちまちづき)は、欠けていく月の中で、まだまだ円に近い形をしている月の相を指します。この名前は「立ち待つ」という言葉に由来しており、「まだ早い時間に見られる月」という意味が込められています。
立待月は、夜の早い時間から見ることができ、夜を通じて西の空にかかる様子を観察できます。
この時期の月は、満月の直後に訪れるため、まだ比較的大きく明るく見えますが、少しずつ欠けていく過程が始まっています。
夜空に浮かぶこの月は、その美しい光で夕方から夜にかけての時間を照らし、多くの人にとって親しみやすい光景となっています。
18日目|居待月(いまちづき)
居待月(いまちづき)は、月の満ち欠けのサイクルの中で更に欠けた形をしている時期の月です。
この月の名前は「居る」時間が長いことからきており、「居待」と呼ばれています。これは、夜を通して長時間観察することができる月の状態を指します。
居待月は夜の初めから見え始め、夜を通じてゆっくりとその姿を変えながら西の空にかかり続けます。
この時期の月は、その欠けていく過程をじっくりと観察することができ、月の動きと自然のリズムを感じ取る絶好の機会を提供します。
夜空を見上げる人々にとって、居待月は静かに時間を過ごす美しい夜の同伴者となります。
19日目|寝待月(ねまちづき)
寝待月(ねまちづき)は、月の満ち欠けのサイクルの中で、深夜から明け方にかけて最も美しく見える月の相です。この名前は、「寝る前に待つ」という意味から来ており、就寝前の静かな時間に観察するのに特に適した月を指します。
寝待月は、夜更けに美しく輝き、その光が徐々に夜を通じて弱まる様子を楽しむことができます。
この時間帯は、一日の喧騒が落ち着き、静寂の中で月の光がより際立つため、観察には最適です。
月が空高く昇り、静かにその姿を変えながら朝を迎える様子は、多くの人にとって平和で落ち着く時間を提供します。
20日目|更待月(ふけまちづき)
更待月(ふけまちづき)は、月の満ち欠けのサイクル中で深夜過ぎに最も美しく見える月の相です。
この名前は「更けて待つ」という言葉から来ており、夜が更ける時間に見える月を指します。
この時期の月は、月が欠けていく過程が進むにつれて、ますます遅い時間に観察されることが多くなります。夜が深まるにつれて、月は空の高い位置に移動し、その輝きを増していきます。
そのため、更待月は、夜の静寂の中でその美しい光を放ち、観察者にとっては夜空の穏やかな光景を見せてくれます。
23日目|下弦の月(かげんのつき)半月〜
下弦の月(かげんのつき)は、月の満ち欠けのサイクルの中で、左半分だけが照らされて半月から新月までの間の期間のことです。
をしている状態です。この時、月と太陽は地球から見て約90度の角度で位置し、これがその特有の形状を作り出しています。
下弦の月は、特に明け方に空で最もよく見えるため、早朝の月とも言えます。
この時期の月は、その位置と相まって、夜が明けてもしばらくの間、空に見ることができるので、日中の初めまで観察が可能です。
このため、朝の散歩や早起きの活動に合わせて、美しい月を楽しむことができるのが特徴です。この時期に観察される月は、そのクリアな半円形で多くの人々に親しまれています。
26日目|二十六夜月(にじゅうろくやづき)
二十六夜月(にじゅうろくやづき)は、下弦の月の数日後に見られるさらに欠けた月の状態です。
この名前の「にじゅうろくや」という表現は、この時期に特有の静かで落ち着いた月の美しさを表しています。
歴史的に、特に農村部でこの月の相は重要視されてきました。農作業のスケジュールやタイミングの目安として用いられることが多く、月の満ち欠けを利用して日々の作業を計画するのに役立てられていたのです。
二十六夜月の期間は、月がほとんど新月に近づいていく過程にあるため、夜空では薄く、繊細な光を放ちます。この穏やかな光が、農作業に従事する人々にとっての時間の目安となっていたわけです。
29日|明けの三日月(あけのみかづき)
明けの三日月(あけのみかづき)は、新月直前の非常に細い月の相を指します。
これはほとんど新月に近い状態で、特に朝の明るくなる前の空で観察することが可能です。この時期の月は薄く、繊細な光を放ちながらも、ほどなくして新月へと移行します。
「明けのみかづき」という名前は、新たな月のサイクルが始まる直前の状態を指し、希望や新しい始まりを象徴しています。この月の相は、終わりと新しい始まりの間の瞬間を捉え、夜が明けて日が昇る前の静かな時間に美しい光景を提供します。
新たなサイクルへの移り変わりを告げるこの時期は、多くの文化で特別な意味を持ち、新しい可能性や期待を象徴する象徴的な瞬間とされています。
その昔、月の満ち欠けは死と復活を表していた
昔から月の満ち欠けは、生と死、そして再生のサイクルを象徴してきました。
特に日本神話では、月読命(つくよみのみこと)という月の神が生と死、再生を司る神とされています。
月が新月(死)から満月(再生)へと変化するサイクルを通じて、 自然界の生命の循環やリズムを表しているのです。
また、日本の古典『竹取物語』に登場するかぐや姫のエピソードにも、この象徴的な意味が反映されています。
かぐや姫が持っていた不死の薬や、彼女が最終的に帰る月の住人としての設定は、月が欠けていく様子から完全に消え、そしてまた復活して満月に近づくサイクルと重なります。
これらの物語は、月の神秘的な力と、それが人々の生と死、 再生の概念と深く結びついていることを示しています。
まとめ
今回は月が満ち欠けする理由と名称をご紹介しました!
明治6年から太陽暦になって太陽の動きを元にしており、グレゴリオ暦とも呼ばれています。
太陽暦を12分割したものが月と呼ばれますが、これは元々は月を目安にしてた太陰暦が影響しており、 明確に月の満ち欠けには名前が付けられたのです。
月の型に名前が付いているのはとても素敵ですよね。
どの月も望遠鏡でのぞいた時の表情はどれも違うのでぜひ、毎日観察してみましょう!
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