月の裏側を見たことありますか?
実は月の裏側へまわってみると、全く違う姿を姿をしているのです。
月はいつも同じ方向を向いていますが、これは月が自転していないためではありません。
ではなぜ月の裏側は見えないのか、月の裏側はどうなっているのか見ていきましょう。
月の裏側が見れない理由
月の自転と公転の周期が一緒!同じ顔しか見せない恥ずかしがり屋な月
月は地球のまわりをぐるぐる回っており、これを「公転」と言います。
同時に、月は自分自身もくるくる回っており、これを「自転」と言います。
地球から見ると、月はいつも同じ顔をしているのは、 月の自転する速さと公転する速さがほぼ同じだからです。
このため、私たちは月の裏側を見ることができません。
月の自転する速さと公転する速さが同じだから見た目も変わらない!
同じ向きになるように地球に引っ張れれている【潮汐ロック】
地球の重力により月は引き伸ばされ、その結果生じる重力の差が月の形を変形させます。
この力が月の自転を徐々に減速させます。
潮汐とは主に月の重力が地球の海に引力を及ぼし、 潮の満ち引きを引き起こす力ですが、
潮汐力が月の運動を固定することから、 この現象は「潮汐ロック」と名付けられました。
地球の重力で常に引っ張られている地球
月の裏側はどうなってる?月の誕生の歴史を垣間見る
地球からは見ることができない月の裏側には、表側よりクレーターがたくさん見られることはご存じでしたか?
月の裏が見れたのは1959年ルナ3号に初めて撮影されたことが始まりです。
2007年には日本の衛星『かぐや』が月の周回軌道で観測を行いました。
そして、2019年1月3日、嫦娥4号が史上初の月の裏に到着しました。
近年まで月の裏側のことは全くわからなかった
月の裏側の隠されていた事実①『表とは全く違う不思議な見た目』
月の裏側は表のような黒い海がほとんどなく、広大な平原も存在しません。
この裏と表で見た目が違う現象は、月の二分性と呼ばれています。
見た目が違う原因として、地球の重力が月の片側に強く作用し、
月の地殻が厚くなることで裏側の火山活動が制限され、 黒い海(マリア)が形成されにくくなること。
月の裏側は地球の影響が少ないため、より多くの隕石が衝突し、 裏側に多数のクレーターが形成されること。
地球の磁場によって守られている表側に比べ、 裏側は太陽風や宇宙放射線に直接さらされやすく、表面の化学的・物理的な変化が異なることが考えられています。
裏と表で見た目が全然違うのは環境が全然違うから!
月の裏側の隠されていた事実②『表より高低差が差が激しい』
月の裏側は表に比べてクレーターの跡が多く、 月の核が少し地球側に寄っているため地殻が厚く、
溶岩が表面に到達しにくいことから高低差が激しくなっています。
この結果かわかりませんが、月で一番高い山である「ルホイヘンス山」 標高約5,500mが表に形成されました。 また、月で一番深いクレーターは裏側の南極エイトケン盆地の中にあり、 深さ約9060mあるとされています。
月の最も高い地点と最も低い地点の標高差は、以前は約17,530メートルと考えられていましたが、日本の探査機「かぐや」の観測により、 実際にはそれよりも2,000メートル以上高く、 約19,810メートルであることがわかりました。
また、「かぐや」は、海と呼ばれる平原の内部にある高さ200〜300メートル以下の地形も正確に捉えています。
常に地球に引っ張られているから高低差が激しくなっていってる
月の裏側の隠されていた事実③『裏と表で重力が違う?』
探査機かぐやは2年間月の周りを回っていましたが、場所によってスピードが異なりました。
これは、月が生まれた時に地球の重力によって重い物質が地球側に集まったため、 裏側の地殻が厚くなったからです。
重い物質とは主に鉄やニッケルなどで、これらが月の形成時に地球側に引き寄せられ、 結果として月の表と裏で重力が異なることになりました。
かぐやの観測データから、これらの事実が確認されています。
月の万有引力と月の自転による遠心力の合力に地球の重力がプラスされることで裏表で違う
月を360度見てみよう
Kenko 月球儀
月球儀は体験的に月を詳しく観測することができ、
アポロが着陸した場所もわかるので月の学習にぴったりです。
ぜひ月の裏側を実際に見てみてみてください。
まとめ
月の裏側は1959年まで誰も見たことがありませんでした。
しかし、科学の進歩によってはっきりと写真が撮影され、 現在ではまた、月に行くアルテミス計画が進行中です。
いつか人類が月に移住する時、月の裏側だけでもさまざまなことがわかり、 非常に興味深いですね。
ぜひ、月球儀を使って月を詳しく観察してみましょう。
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