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天体望遠鏡の基礎知識!初心者必見!性能比較、望遠鏡のスペックについて『5つの項目を押さえよう!』

星や惑星、銀河…その美しい光景を直接目の当たりにしたい!と考えて天体望遠鏡を手に入れようと思ったこと、ありますよね?でも、種類が多すぎて、何を基準に選んでいいのか分からない…。

そんな皆さんのために、天体望遠鏡選びの基礎をお伝えします。これを読めば、あなたも「この望遠鏡がいい!」と自信を持っておすすめできるようになります

もくじ

①鏡筒の種類 『観測のスタイルが決まる』

・屈折式望遠鏡-【初心者必見】月や惑星を観察するなら!

屈折式望遠鏡は、レンズを使って光を集め、その光を屈折させて観測するものです。月のクレーターや土星の環など、太陽系の天体観察にピッタリ!屈折式望遠鏡の特徴として、色収差が少ないため、色鮮やかに観測できるのが魅力です。レンズを使用して光を屈折(曲げる)し、遠くの物体を拡大して観察するための光学機器で屈折式望遠鏡は、古くから存在する望遠鏡のタイプであり、ガリレオ・ガリレイが使用した望遠鏡もこのタイプでした。

基本構造:屈折式望遠鏡は、通常、一つ以上のレンズを使用して構成されています。その主要な部分は「対物レンズ」と「アイピース(接眼レンズ)」です。

  • メリット:屈折式望遠鏡は通常、クリアで鮮明な視野を提供します。また、メンテナンスが比較的簡単で、反射望遠鏡に比べてアライメント(光軸調整)の必要が少ないです。
  • デメリット:大きな口径の屈折望遠鏡は高価になりがちです。また、色収差の問題が存在します。

・反射式望遠鏡-【深宇宙】星雲や銀河を網羅!

反射式望遠鏡は、鏡(ミラー)を使って光を反射し、その光を集めて観測します。巨大な銀河や遠くの星雲を見るのに最適です。深宇宙の天体、例えばアンドロメダ銀河やオリオン大星雲などの観察に適しています。大口径でも価格が抑えられるので、手頃な価格で深宇宙の観察を楽しみたい方にオススメ!

基本構造:反射式望遠鏡は、鏡(ミラー)を使用して光を反射し、遠くの物体を拡大して観察するための光学機器です。反射式望遠鏡の最大の利点は、色収差が発生しないことです
色収差は、レンズを使用する屈折式望遠鏡に特有の問題であり、反射式望遠鏡ではその問題を回避できます。

種類:反射式望遠鏡には、ニュートン型、ドブソニアン型、カセグレン型など、いくつかの主要なデザインや変種があります。

  • メリット:大きな口径の望遠鏡が比較的安価に製造できる。色収差が発生しない。大口径のものは、深宇宙のオブジェクトの観察に適しています。
  • デメリット:メンテナンス(特にミラーの清掃やアライメント調整)が定期的に必要。一部の望遠鏡は、視野の周辺での像の歪み(コマ収差)が生じることがある。

②口径 『明るさと解像度が決まる』

サイズ口径とは、望遠鏡のレンズやミラーの直径のことを指します。具体的には、20cmの口径の望遠鏡は、レンズやミラーの直径が20cmということ。 大きければ大きいほど、多くの光を集めることができます。

実際に、月の観測をする際、10cmと20cmの口径で観測した場合、20cmの方がはるかに詳細なクレーターまで観察することができます。望遠鏡を決定する際、倍率よりも口径の方が大切な要素です。

明るさと解像度

口径が大きいと、明るさと解像度の両方が向上します。

明るさとは、天体の輝きのこと。例として、遠くの星や星雲を観測する際、大口径の望遠鏡であれば、暗い天体もはっきりと観察することができます。

土星の環やをはっきりと見るためには、大体70cmくらいあればはっきりみることができます。

携帯性

ここでの問題点は、口径が大きくなると、当然望遠鏡自体のサイズも大きくなること。

例えば、家のバルコニーや庭からの観測を考えている場合、大口径の望遠鏡は場所を取るため、置き場に困ることがあるかもしれません。 また、車での移動やキャンプ場での観測を考えている方にとっても、大きな望遠鏡は持ち運びに不便です。

自分のライフスタイルや観測スタイルに合わせて、口径のサイズを選ぶことが大切です。

③倍率 『観測の範囲と詳細が決まる』

倍率とは、天体の観察時にどれだけ大きく見えるかということを示す数値です。

しかし、一般的に望遠鏡を選ぶ際、最も重要なのは倍率ではなく、前述した口径です。 なぜなら、口径が大きければその分多くの光を集めることができ、天体を明るく、そして詳細に観察することができます。

例えば、木星を観察する際、口径が大きい望遠鏡であれば、明るくて詳細な木星の模様や、周囲の衛星を鮮明に観察できるでしょう。

過大な倍率

倍率が大きいからといって、それが良い望遠鏡とは限りません。

実際、過大な倍率は画像の劣化を招くことがあります。具体的には、非常に大きく拡大された天体は、ぼやけてしまったり、光が散乱してしまうことがあります。

例として、200倍の倍率を持つ望遠鏡で月を観察した場合、月の表面がぼやけて詳細が見えにくくなることが考えられます。

・計算方法

倍率 = 焦点距離 ÷ アイピースの焦点距離。

倍率の計算方法は非常にシンプルです。具体的には、望遠鏡の焦点距離をアイピースの焦点距離で割ることで求めることができます。公式としては、

倍率=望遠鏡の焦点距離アイピースの焦点距離

倍率=アイピースの焦点距離望遠鏡の焦点距離 となります。例えば、焦点距離が1000mmの望遠鏡と、10mmのアイピースを使った場合、倍率は100倍となります。

④焦点距離 『観測の倍率と視野が決まる』

焦点距離とは、望遠鏡のレンズやミラーで焦点を結ぶ距離のことを指します。焦点距離が長いと、視野が狭くなる一方で、拡大率が高くなります。

例えば、星座全体を広く見たい時や、流星群を観測する際には、焦点距離が短い望遠鏡が適しています。

倍率

先ほども触れましたが、焦点距離とアイピースの焦点距離の比率で倍率が決まります。焦点距離が長いと、その分、高倍率での観測が可能になります。

例えば、惑星の表面の細かい模様や、遠くの星雲の詳細を観察する際には、焦点距離が長い望遠鏡がおすすめです。

アイピースとは?

アイピースは、望遠鏡で天体を観察する際に目を当てる部分のことを指します。

アイピースは接眼レンズともいいます!

アイピースの種類や焦点距離によって、観測の倍率や視野が変わるため、望遠鏡を選ぶ際には、アイピースの選択も非常に重要となります。

焦点距離に合わせて、適切なアイピースを選ぶことで、観測の幅が広がります。例えば、高倍率での観測を楽しみたい場合や、広い視野で星空を眺めたい場合など、目的に応じてアイピースを変えることで、様々な楽しみ方ができます。

⑤架台の有無と種類 『観測の用途が決まる』

望遠鏡を使って天体観測をする際、ただ望遠鏡本体だけではなく、それをしっかりと支える「架台」も非常に重要です。架台の種類や特徴によって、どのような観測が得意か、どのような用途に向いているかが異なります。

・経緯台【初心者・中級者】

経緯台は、縦と横の2軸で動くシンプルな架台です。

初心者にとって取り扱いが簡単なのが魅力です。例えば、月や惑星といった明るい天体を観測する際には、経緯台があれば十分です。また、価格も比較的手頃なものが多いため、初めての望遠鏡を購入する際にはおすすめの選択肢と言えるでしょう。

・赤道儀【中・上級者・カメラマン】

赤道儀は、地球の回転に合わせて天体を追尾することができる高機能な架台です。星雲や銀河などの深宇宙天体の観測や、天体写真撮影に適しています。

例えば、星の軌跡を長時間露出で写真に収めたいカメラマンや、星雲の細かい部分をじっくりと観測したい上級者にとっては必須のアイテムとなります。

・自動導入【玄人・カメラマン】

自動導入機能付きの架台は、指定した天体を自動で捉え、追尾することができる高度なものです。例えば、ある特定の星雲や銀河を探す際の手間を減らしたり、撮影中の天体の位置を自動で補正するといった用途に使われます。

特に、高価なカメラやレンズを使用しての天体撮影を行うカメラマンや、専門的な観測を行う玄人にとっては、非常に価値のある機能となるでしょう。

㊙︎おまけ

分解能

「分解能」とは、望遠鏡がどれだけ細かい部分までくっきりと見ることができるかを示す値です。例えば、遠くの2つの星が非常に接近しているとき、どの程度それらをはっきりと2つの星として認識できるかということです。

大きな口径の望遠鏡は、分解能が高く、細かい部分まで鮮明に見ることができます。

デジタル望遠鏡

近年、デジタル技術の進化とともに「デジタル望遠鏡」も人気を集めています。これは、カメラやコンピュータ技術を組み込んだ望遠鏡で、目で見る代わりにディスプレイ上で天体を観察するものです。

自動で天体を探して表示してくれるものもあり、初心者でも手軽に楽しむことができます。

EVスコープ

「EVスコープ」は、先ほどのデジタル望遠鏡の一つです。

リアルタイムでの観測が可能でありながら、電子的に画像を強化することで、暗い天体もはっきりと観測することができる点が特徴です。スマートフォンで画像を見ることができ記念の画像を共有することも可能です。

まとめ

天体望遠鏡選びは、まるで宇宙探索の第一歩のようなもの。様々なスペックや機能があるため、自分の目的や予算に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。

この記事を参考に、あなたの宇宙探索のパートナーを見つけて、自分で選んだ天体望遠鏡で星空の魅力にどっぷりと浸かってみてください。自分で選んだ望遠鏡はとても愛着が湧きますよ。

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