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【驚愕】月へ行くプロジェクトにはいくらかかる?|今は行けない!?アポロ計画はどうなった?

アポロ計画で人類が月面に足を踏み入れたあの日から、もう50年以上経ちました。しかしこれ以降、再び月に大地に足をつけていません。なぜ、一度いけた月に行くことができないのか、技術などが失われたという噂もありますが一番はお金が足りないことです。

そんな月探査の興味は衰えることなく、むしろ新たな技術や国々、企業の参入によって、近年はより熱を帯びてきました。この記事では、再び月に行くにはいくらかかるのか、その魅力や挑戦について深掘りしていきます。

もくじ

アポロ計画のコスト

アポロ計画は、1960年代から1970年代初頭にかけてアメリカ合衆国が実施した壮大な有人月面着陸計画であり、宇宙探査の歴史において画期的な出来事でした。この計画の総コストは約250億ドルに上り、これを現在のインフレ率に合わせると、約1500億ドル以上となることが推定されています。

この巨額の投資は、アポロ11号の成功に象徴される人類史上初の月面着陸をはじめ、計画全体で11回の有人宇宙飛行を実現しました。特に、アポロ11号のミッションは、ニール・アームストロングとバズ・オルドリンが月面に足を踏み入れた1969年7月20日のことで、世界中がその瞬間を見守りました。

しかし、アポロ計画の影響は単なる宇宙飛行に留まらず、多くの科学技術の進展をもたらしました。例えば、この計画を通じて開発された技術は、後の宇宙探査や衛星技術、さらには日常生活にも影響を与える多くの製品に応用されています。

また、アポロ計画は政治的な意義も大きく、冷戦時代におけるアメリカとソビエト連邦との宇宙競争において、アメリカの技術力と意志の象徴となりました。この計画は、世界中にアメリカの科学技術の優位性を示すとともに、国民に夢と希望を与える重要な役割を果たしました。

このようにアポロ計画は、その巨額のコストに見合うだけの、計り知れない価値を世界に提供したのです。

月に再び行く現在のコスト

現在、月に行くためのコストは、宇宙探査の新たな時代を反映して、さまざまな要因によって大きく変動しています。科学技術の進歩、特に再利用可能なロケットの開発や民間宇宙企業の台頭が、費用を削減する大きな要因となっています。

特に注目されているのが、SpaceXによって開発されている「Starship」プロジェクトです。この再利用可能なロケットシステムは、1回の打ち上げコストを大幅に削減し、より多くの宇宙ミッションを現実的なものにすることが期待されています。実際、SpaceXの創設者であるイーロン・マスクは、Starshipの1回の打ち上げコストを200万ドル以下にする目標を掲げています。

これらの技術革新により、月への旅行コストは数十億ドルから数百億ドルの範囲で推定されていますが、これは過去のアポロ計画のコストと比較して大幅に低いものです。再利用可能なロケット技術の進歩により、これまでの使い捨て型ロケットと比較して、宇宙飛行の経済性が大きく改善されているのです。

なぜ今、月に行けないのか

月に再び行けない理由は、技術的な障壁というよりも、政治的、経済的(金銭的)、および組織的な要因に大きく依存しています。

アポロ計画の成功以来、宇宙探査技術は確実に進歩していますが、新たな月ミッションを実現するためには、多くの複雑な要素が絡み合っています。

月に行けない政治的原因

政治的な面では、宇宙探査はしばしば国家間の優位性を示すための手段となりがちですが、現代では国際的な協力が重視されています。

このような協力体制を築くことは、共通の目標や計画に合意するために時間がかかることを意味します。

たとえば、アメリカのアルテミス計画は、2024年までに人間を再び月面に送るという野心的な目標を掲げていますが、多国間の協力や調整には相当の時間と労力が必要です。

月に行けない国際的原因

経済的な理由もまた、月探査の再開を遅らせる重要な要因です。

アポロ計画のような大規模な宇宙ミッションは膨大な予算を必要とし、特に経済的に不安定な時期には、国家予算の優先順位で宇宙探査が後回しにされることがあります。

さらに、宇宙探査はリスクが高く、事故や失敗が大きな財政的、社会的コストを伴います。

月に行くリスク

リスク管理の面では、宇宙探査は常に高いリスクを伴うため、安全基準の確立や事故防止策の開発には多大な努力と時間が要求されます。

特に有人ミッションの場合、乗組員の安全が最優先されるため、計画の進行は慎重に行われる必要があります。

これらの要因を総合すると、月への再探査は技術的な可能性だけではなく、国際的な協力、経済的な実行可能性、およびリスク管理の観点からも慎重に進められるべき課題であることがわかります。現代の宇宙探査は、これらの非技術的な課題を克服し、新たな宇宙時代への道を切り開くための重要なステップとなるでしょう。

現代の月面着陸計画

アメリカの月探査|アルテミス計画

アメリカ航空宇宙局(NASA)が進めるアルテミス計画は、2024年までにアメリカの女性宇宙飛行士および有色人種の宇宙飛行士を含むチームを月面に着陸させることを目指しています。この計画では、これまでにない革新的な技術を使用して、月面のさらに多くの地域を探査する予定です。

NASAは商業および国際パートナーと協力し、月に初の長期的なプレゼンスを確立し、そこで得られた知識を活用して、人類を火星に送る次の大きなステップへと進む計画です。

アルテミス計画関連のプロジェクトは約930億ドルとされており、また、別で打ち上げに約40億ドルかかるとされています。

アルテミスIは、スペース・ローンチ・システム(SLS)とオリオン宇宙船を使用した無人の飛行試験で、月の周回軌道を行います。打ち上げ時、SLSは世界で最も強力なロケットとなります。続いて、アルテミスIIは、SLSとオリオン宇宙船を使用した初の有人飛行試験となります。

NASAはまた、SpaceXと協力して、アルテミスIIIおよびアルテミスIVミッション用にStarship人間着陸システム(HLS)を開発しています。このシステムは、二つのバリアントのラプターエンジンによって動力を供給され、月の南極近くにアメリカの宇宙飛行士を着陸させる予定です。

中国の月探査|嫦娥計画

中国は、月の裏側に着陸した「嫦娥4号」を成功させ、2020年には「嫦娥5号」による月の試料採取を行いました。具体的なコストは公表されていませんが、数百億ドルの規模と推測されています。

中国の嫦娥計画は、月探査における同国の野心的な取り組みを示しており、科学的探査のみならず、国際宇宙探査レースにおけるその地位を強固なものにしています。

嫦娥4号は月の裏側での着陸という、歴史的な成果を収めました。さらに、嫦娥5号の成功は、月からサンプルを地球に持ち帰るという重要な技術的能力を示しています。

ロシアの月探査|ルナ計画

ロシアは2021年に「ルナ25」を打ち上げ、月の南極付近に着陸を試みる計画を持っています。こちらも具体的なコストは公表されていませんが、数百億ドルの規模と推測されています。

ルナ計画は、ロシアが月探査におけるその長い歴史を継続し、新たな技術と探査の機会を探る試みです。

ルナ25ミッションは、月の未探査領域である南極付近での科学実験と資源探査を目的としており、今後のロシアの宇宙探査に重要な意味を持つとされています。

これらの国々の月探査計画は、それぞれの技術的および政治的野心を反映しており、21世紀の宇宙競争において重要な役割を果たしています。技術の進化と国際的な競争が激化する中で、これらの月探査プログラムは、人類の宇宙における足跡をさらに拡大する可能性を秘めています。

インドの月探査|チャンドラヤーン計画

インドの月探査プログラムの一環であるチャンドラヤーン3計画は、月面に軟着陸を目指しています、月面現地で科学実験を行うことを目的としています。

このミッションは、コスト効率の高さで注目されており、推定予算は615億ルピー、約77百万ドル(米ドル)です。この予算には、着陸船、ローバー、推進システム、および打ち上げのコストが含まれています。着陸船、ローバー、推進システムのコストは約215億ルピー、打ち上げのコストは約365億ルピーでした。

チャンドラヤーン3は、チャンドラヤーン2に続くミッションで、月面での安全な着陸と探査の能力を端から端まで実証することを目指しています。サティシュ・ダワン宇宙センターのLVM3から打ち上げられました。

民間の月面着陸プロジェクト

民間企業による月探査は、宇宙産業の新たなフロンティアとなっており、以下はその中でも注目されているいくつかの企業とプロジェクトを紹介します。

SpaceX

イーロン・マスクによって設立されたSpaceXは、再利用可能なロケット技術で知られています。

彼らは「Starship」プロジェクトを通じて、月への有人飛行を含むさまざまな宇宙探査ミッションを計画しています。NASAのアルテミス計画のための人間着陸システム(HLS)の開発にも携わっています。

Blue Origin

アマゾンの創設者ジェフ・ベゾスによって設立されたBlue Originも、月探査に大きな関心を持っています。

彼らは「Blue Moon」という着陸船を開発しており、将来的には月面での人間のプレゼンスを支援することを目指しています。

Astrobotic Technology

このピッツバーグに本拠を置く企業は、NASAの商業的月面ペイロードサービス(CLPS)プログラムの下で、月面着陸船の開発と運用に取り組んでいます。

彼らは、科学機器やその他のペイロードを月に届けることを目的としています。

ispace

日本のスタートアップであるispaceは、月面資源の利用を目指しています。彼らは「HAKUTO-R」計画を通じて、月面の探査や資源の利用に関する技術を開発しています。

これらの企業は、月探査を民間セクターに拡大し、宇宙探査と利用の新時代を牽引しています。彼らの取り組みは、技術の進歩、コスト削減、そして新たな商業的機会を宇宙産業にもたらしています。

まとめ

月に再び人を送るためのコストは、使用する技術やミッションの詳細によって異なりますが、現代の技術と予算を考慮すると、数十億から数百億ドルの範囲となると推定されています。

アポロ計画の時代と比べて、技術的な進歩がある一方で、高額なコストや安全性の懸念、政治的な理由などが月への有人ミッションを難しくしています。

アポロ計画以降、月探査の優先度が低下し、NASAの予算や方針が変わったことも、月への再訪問が遅れる要因となっています。しかし近年は確実に月に行くというプロジェクトが多くあり再び月の地に足を踏み入れる日が近いですね。

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